
差別はたいてい悪意のない人がする: 見えない排除に気づくための10章
キム ジヘ and 尹 怡景
この本について
日常の会話やSNSで、ふと「自分は誰かを知らないうちに傷つけてないだろうか」と不安になることがあります。悪意はないのに、なぜか後からモヤモヤが残るあの感じ。わかっているつもりでも、どこか地面が傾いているような違和感を抱えたまま過ごしてしまうことがあります。 この本は、その“傾き”の正体を静かに見せてくれます。たとえば、進路や仕事の選択がすでに社会の構造を前提にしているという指摘は、私自身も思い当たる場面が多くて少し痛かったです。また、「中立」に見える態度が実はある集団だけを“正常”として扱ってしまう、という話は、正しさを語る前に踏みとどまるきっかけになりました。さらに、自分は差別する側ではないと思い込んでいた人が、ある瞬間にその立場にいたことへ気づく体験も、日常の中で起き得ることとしてリアルに迫ってきます。 大きな思想を語る本というより、いつもの風景の中で起きていることの輪郭を少しずつ整えてくれる本です。誰を責めるわけでもなく、でも「見えない前提」を見ないままには戻れなくなるような、そんな変化があります。 自分の“当たり前”を一度ゆっくり点検したい人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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