
学校ってなんだ! 日本の教育はなぜ息苦しいのか (講談社現代新書)
工藤勇一 and 鴻上尚史
講談社 / 2021-08-18
この本について
学校のことを思い出すと、いまでも説明されないルールや、大人の都合だけで動く仕組みにモヤモヤすることがあります。自分が親や当事者側に回ってみても、なんでこんなに話が通じないんだろう、そもそも何が「正しい」のか分からなくなる瞬間があるんですよね。 この本は、そういう曖昧な息苦しさを「仕方ない」で終わらせず、具体的な場面に落として考えさせてくれます。たとえば、校則の理不尽さを語るだけでなく、「なぜ先生は説明したがらないのか」「なぜ対話が起きないのか」という“構造”の方に踏み込む。あるいは、いじめや部活動の問題も、個々の善悪より「どうすれば関係に当事者意識が生まれるか」を丁寧に探っていく。読みながら、自分の中にあった不満や怒りが、少しずつ言葉に変わっていく感覚がありました。 特に刺さったのは、「人間はみんな違うし、だから対立が起きるのが前提」という姿勢です。丸く収めるための協調ではなく、それぞれが自分で決めて動けるようにする。そのために大人が何を変えられるのか、現実的な距離感で書かれているのが救いでした。 「学校ってなんであんなに説明してくれないんだろう」「自分の子どもには同じ思いをさせたくない」と感じている人に、とても静かに響く本だと思います。
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