
東京23区×格差と階級 (中公新書ラクレ)
橋本健二
この本について
街を歩いていて、「同じ23区のはずなのに、なんでこんなに景色が違うんだろう」と感じることがあります。家賃、店の種類、人の雰囲気。なんとなく格差っぽいものが見えるけれど、言語化できなくてモヤモヤする。僕自身、住む場所を考えるたびに、その“理由の説明できなさ”に引っかかっていました。 この本は、その感覚を地図のように整理してくれます。たとえば、港区のフードデザートの話。高級スーパーしかないエリアでは、富裕層には便利でも、近隣の公営住宅に住む人は日用品を買うにも遠出が必要になる。表面のイメージでは見えない分断が、日常レベルの不便として具体的に描かれています。また、都心三区と一口に言っても、超高層マンションの林立するエリアと昔ながらの狭小住宅が密集する地域が並び立つ様子が示されていて、「高所得の街=豊かに暮らせる街」と単純化できないことに気づかされます。 読み進めるほど、土地の成り立ちや階級の分布が、いまの東京の風景をどう形づくっているのかが見えてきます。自分が感じていた違和感に、地理や歴史という裏側から説明がついていく感覚がありました。 住む場所の空気感を言葉にしたい人、東京の“見えにくい構造”に興味がある人には、とても刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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