
新・日本の階級社会 (講談社現代新書)
橋本健二
講談社 / 2018-01-16
この本について
「努力すれば何とかなるはずなのに、自分が報われないのは自分のせいなんだろうか」みたいなモヤモヤって、忙しい日々の中でつい飲み込んでしまいがちですよね。うまくいかない理由をなるべく自分の中で説明しようとすると、気づけば自己責任の話ばかりを受け入れてしまっていることもあります。 この本は、そこで一度立ち止まらせてくれました。自己責任という言葉がどこまで妥当で、どこから社会的な構造の話になるのか。自分の選択ではなく、社会の仕組みによって非正規や低所得に押し込まれる状況が確かに存在すること。さらには、格差が広がると当事者だけでなく、豊かに見える側の生活や健康にも静かに影響が出ていくこと。それらをデータと具体的な調査で淡々と示すので、感情論ではなく現実の話として入ってきます。 読んでいて、誰のせいにするでもなく、「今の社会で起きていることの輪郭」をようやく掴めた感覚がありました。格差や貧困が固定化されるとき、個人の努力では越えられない壁がどんなふうにできていくのか。その仕組みを知っておくと、自分自身を責めすぎずにすんだり、周囲の人の状況を理解しやすくなったりします。 自分のつまずきを全部「自分の努力不足」で片づけてきた人に、静かに刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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