
トヨトミの逆襲 (小学館文庫)
梶山三郎
小学館 / 2021-11-10
この本について
仕事で判断を求められる場面が増えるほど、「本音を言ってくれる人が減っていく」「組織の空気に気を取られて、正しい議論ができない」みたいなモヤモヤってありませんか。自分の立場が上がるほど、周りの声が急に聞こえにくくなるあの感覚です。 『トヨトミの逆襲』を読んでいて刺さったのは、まさにそこに真正面から踏み込んでくるところでした。出自も考え方も違う人同士がぶつかり合わないと組織は腐る、耳の痛い意見を受け入れられないリーダーは組織を傾かせる、という描写が妙に現実的で、仕事の場面にそのまま重ねてしまいました。単に「改革が必要だ」と言うのではなく、忖度や密告で空気が濁っていく過程が細かく描かれているので、自分の職場にもこういう兆しがないか考え込んでしまいます。 さらに、技術や産業の大きな流れに対して、のんびり待っていたら負けるという視点も重い一撃でした。規格づくりをめぐる駆け引きや、投資のタイミングを誤れば生き残れないという話は、業界が違っても他人事ではなく、意思決定のスピードや覚悟について考え直すきっかけになります。 組織の中で「自分はどう動くべきか」と迷っている人や、立場が上がるほど孤独になっていると感じる人には、けっこう刺さると思います。自分の仕事の景色が少しだけ違って見える、そんな読書体験でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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