
ルールの世界史 (日本経済新聞出版)
伊藤毅
日経BP 日本経済新聞出版本部 / 2022-01-17
この本について
仕事でも生活でも、「昔からこうだから」で動いている場面にモヤっとすることが多いんですが、その理由が言語化できないまま放置していました。自分の中にある“ルールへの違和感”を説明できないと、結局は流されるしかないんですよね。そんなときに読んだのがこの本で、歴史をたどりながら「ルールってそもそも何者なのか」を静かにほどいてくれました。 面白かったのは、ルールがいつも合理的に作られてきたわけではなく、文化や価値観のぶつかり合いの中で形を変えてきたという視点です。たとえば、野球が先取制からイニング制に変わったのは、競技として成立しなくなったからだし、証券市場の情報開示も“正しさ”を求めた結果なのに、複雑化によって意味を失っていったりする。歴史の話だけど、読んでいると「ああ、今の職場やチームのあのルールも同じだな」と自然に自分ごとに結びついてきます。 もう一つ刺さったのは、ルールを変える第一歩は「別のルールを作ってもいい」と理解することだ、というところです。ナッジのように、参加者に違和感を与えずに調整する方法もあれば、文化圏や価値観の衝突を乗り越えて大きく作り直す方法もある。どっちが正しいというより、状況によって選べるという感覚が少しだけ身につきました。 「今あるルールに合わせるしかない」と思い込みがちな人に、静かに視界を広げてくれる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの37%が集中しています。
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