
複雑性PTSDの理解と回復
アリエル・シュワルツ and 野坂祐子
この本について
人とのやり取りで突然ざわついたり、些細な一言で昔の感覚が呼び起こされたりして、「なんでこんなに反応してしまうんだろう」と落ち込むことが僕にもあります。頭では「もう大丈夫なはず」と思っても、身体や感情が追いつかないときのやり場のなさは、本当にきついですよね。 この本は、そういう“自分でも説明しづらい反応”に静かに名前をつけてくれます。たとえば、圧倒されないための二重注意という考え方は、つらい記憶に触れるときの「安全地帯」をつくる感覚に近いもので、個人的にはかなり救われました。また、子ども時代の経験が現在の対人関係のパターンにどう影響しているのかを、行動や身体感覚のレベルまで丁寧に説明してくれるので、自分の反応が「弱さ」ではなく「学習された生き延び方」だったと腑に落ちやすいと思います。さらに、DBTやパーツワークなど、関係性の中で揺さぶられたときにどう戻ればいいのかを、現実的な範囲で示してくれるのもありがたいところです。 「ずっと生きづらさを抱えてきた理由を、もう少しだけ理解したい人」に刺さる本です。読んで劇的に変わるというより、薄暗い場所に少しだけ灯りがともるような感覚に近いと思います。自分の反応を責め続けてきた人ほど、そっと手が伸びるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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