
死に至る病~あなたを蝕む愛着障害の脅威~ (光文社新書)
岡田 尊司
この本について
「自分のしんどさの理由が、いまいち言葉にならないまま積もっている」という話をよく聞きます。人とうまく距離が取れなかったり、逆にぜんぶ切り離したくなったり、気持ちがわからないまま体だけがしんどくなることがあったり。頑張り方そのものが空回りしている感じが続くと、何が正解なのか分からなくなりますよね。 この本は、そういう“説明のつかない苦しさ”を、愛着という土台から丁寧に見直してくれます。自己肯定感を上げよう、といった表面的な話ではなく、そもそも子どものころに「自分は大事に扱われる存在だ」と身体レベルで学べたかどうかが、今の行動パターンや感じ方にどう影響しているのかを、具体的なケースを交えて説明してくれます。たとえば、気持ちに鈍くなる失感情や、逆に小さなことでも傷つきやすくなる背景を、生物学的な仕組みとあわせて示してくれるので、単なる“性格の問題”で片づけられていた部分に輪郭が出てきます。 また、「人が変わるときに何が起きているのか」を三つのパターンで描いているところも印象的でした。誰かとの安定した関わりで少しずつ変わる人もいれば、環境を離れることで落ち着く人もいるし、どん底まで行って初めて諦めがつく人もいる。どれが正しい、という話ではなく、自分の回復の形を見つけるための視点をくれる本です。 自分の反応のクセが「甘え」や「弱さ」では説明できない気がしている人に、静かに届くと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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