
孤独になることば、人と生きることば
中川 瑛
扶桑社 / 2023-03-29
この本について
人と関わるとき、相手の言葉がただ重く感じてしまったり、頼られただけなのに「責められている」と受け取ってしまうことってありませんか。頭ではもっと丁寧に向き合いたいのに、しんどさが先に立って、つい逃げたり、逆に相手を追い詰めたりしてしまう。そのあとで自己嫌悪だけが残る、あの感じです。 この本が刺さるのは、そんな「自分でもよく分かっていない反応」に光を当ててくれるところだと思います。依存行動に逃げるときの心の仕組みや、相手のNOにどう向き合うか、あるいは「信じられなくても、とりあえず行動を変えてみる」という地に足のついたヒントが、どれも現実的です。読んだあとすぐ人格が変わるような派手さはないけれど、「あ、こういうとき自分はこう解釈してたんだな」と気づけるだけでも、人との距離感が少し変わっていくはずです。 特に、相互性の話はぐさりと来ました。相手には全部受け止めてほしいのに、自分は相手の全部を受け止める気がない。その矛盾を抱えたままでは、どれだけ関係を繰り返しても同じところでつまずく。これを責めるでもなく、ただ「じゃあここからどう言葉を作るか」を一緒に考えてくれるような感触が、この本にはあります。 自分の反応の癖に気づきたい人、同じ失敗を繰り返してしまう理由を静かに知りたい人には、とても向いている一冊です。
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