
それはあくまで偶然です 運と迷信の統計学 (ハヤカワ文庫NF)
ジェフリー S ローゼンタール, 柴田 裕之, and 石田 基広
早川書房 / 2022-08-03
この本について
ふだん生活していると、「なんであの人だけうまくいくんだろう」「自分の努力って、どこまで意味があるんだろう」といった説明しにくいモヤモヤにぶつかることがあります。運なのか実力なのか、どこまで自分で握れるのかが分からないまま走り続けていると、足元がふわふわしてきますよね。僕自身も、結果が出た日は理由をこじつけ、うまくいかなかった日はどこかで「運が悪かった」と思ってしまうタイプです。 この本は、そういう曖昧な感覚にいったん立ち止まらせてくれます。人が「運」と呼ぶものの中には、ただのランダムな出来事もあれば、つい意味づけたくなる物語もある。そこを統計学の視点で切り分けてくれるので、「これは気にしなくていい偶然だな」とか「ここは自分の行動で変わる部分だな」といった整理がしやすくなります。また、原因がないところに原因を探してしまうクセに気づけるのは、仕事の判断にそのまま効きます。やたらとストーリーをつけて反省会を重くしがちな人には、とくに役立つはずです。 個人的には、「変えられないことを受け入れ、変えられることは動く」という姿勢を、データの視点からそっと後押ししてくれる本だと感じました。運に振り回されすぎてしんどい人、あるいは物事に過度な意味を読み取ってしまう人には、かなり刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの69%が集中しています。
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