
共依存 苦しいけれど、離れられない 新装版 (朝日文庫)
信田 さよ子
朝日新聞出版 / 2023-06-07
この本について
自分のしんどさの理由がよく分からないまま、「なんでこんなに背負い込み癖があるんだろう」とか「助けたい気持ちが暴走してる気がする」とか、うまく言葉にできないまま日常を続けてしまうことってありますよね。相手のためのつもりが、いつの間にか自分をすり減らしているだけなんじゃないか……と気づいても、じゃあ何をどう見直せばいいのかはなかなか分からない。僕も同じでした。 信田さよ子さんの『共依存』は、そうした感覚に“名前を与える”本です。とはいえ、原因を単純化したり、自己責任論で片づけたりする内容ではありません。読んでみて強く感じたのは、「生きづらさ」がどれだけ主観的で、しかも自分では説明しにくいものかを丁寧に扱っている点でした。過剰な自責感がどんなふうに身につき、どんな場面で今の自分を苦しめるのかを、読者の体感レベルに寄り添う形で示してくれます。また、ケアする側に生まれる満足感や万能感といった“語りにくい感情”まできちんと扱っていて、自分が無意識に握りしめていた関係の構造が少し見えるようになります。 ただ、読むとすぐに行動が変わる、というタイプの本ではありません。むしろ「自分が置かれてきた物語を、一度ゆっくり見つめ直すための視点」を静かに差し出してくれる本です。親との関係に説明のつかない違和感がある人や、誰かを助けることが手放しにくい人には、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
読書の順序
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