
経済で読み解く地政学 (扶桑社BOOKS)
上念 司
扶桑社 / 2023-07-30
この本について
国際ニュースを見るたびに、何が本質で、どこまでがプロパガンダなのか分からなくて、結局「結論を保留したままモヤモヤが積み上がる」ということが僕はよくあります。立場によって語られる情報が全然違うし、陰謀論っぽい話も混ざってくると、距離の取り方そのものが分からなくなるんですよね。 『経済で読み解く地政学』は、そのモヤモヤを一気に晴らしてくれるタイプの本ではないのですが、「いま自分が世界を見るときに、どこを見落としているのか」の輪郭をくっきりさせてくれます。生産性の話からインフレの構造、シーパワーとランドパワーの思考の違い、さらには情報戦で一般人が巻き込まれやすいポイントまで、バラバラに見えていた要素が一本の線につながっていく感覚がありました。 特に刺さったのは、国家の立場が変わると理性や主権の捉え方が全く違うという部分と、外からの情報工作が「いきなりスパイ行為」ではなく、もっと日常的な行為から始まるという話でした。自分の情報の取り方や距離感をもう一度整えたい人にはかなり効くと思います。 「ニュースを追っているはずなのに、理解が地図としてつながらない」と感じている人に届く本です。
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