
シニアエコノミー ~「老後不安」を乗り越える~(小学館新書)
大前研一
小学館 / 2023-10-02
この本について
最近、ニュースを見るたびに「この国の将来って本当に大丈夫なのか…」みたいな漠然とした不安がじわっと出てきます。制度が古いままなのに負担だけ増えていく感じや、若い世代の消費マインドが縮こまっていく状況を見ていると、どこか自分の生活ともつながっている気がしてしまうんですよね。 大前研一さんの『シニアエコノミー』は、そういうモヤモヤを現実的に言語化してくれる本でした。政府の補助金が市場を歪めている話や、出生率の低迷と家族制度の問題、低欲望社会が広がっていく背景など、「なんとなく変だと思っていたこと」が具体的な数字と構造で説明されていきます。読みながら、自分が抱えていた不安が単なる感覚ではなく、きちんと理由のあるものだったと整理されていく感じがありました。 同時に、この本は「悲観して終わり」にはしません。たとえば別荘の再生ビジネスやスキー場の統合運営のような事例を通じて、縮む社会の中でも新しい価値が生まれる視点を提示してくれます。シニア向けのアクティビティ設計や、孤立しがちな人をどう再接続させるかといった話も、遠い話ではなく自分事として読めました。 社会全体の話に見えて、じつは「これからの自分の選択をどう考えるか」という本でもあります。今の状況に薄い不安を抱えている人、特に働き盛りから50代以降のライフデザインを考え始めた人には静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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