
経済安全保障の深層 課題克服の12の論点 (日本経済新聞出版)
玉井克哉 and 兼原信克
日経BP / 2023-12-26
この本について
最近、経済安全保障の話題を耳にするたびに、「結局、自分の仕事や生活にどう関わるのか」がうまくつかめずにモヤっとしていました。中国の動きや半導体の供給網、大学や企業の情報管理の話は聞くのに、それが日常と地続きである実感が持てない。そんな人は多いと思います。僕もその一人でした。 この本は、そうしたモヤモヤに対して、いきなり大きな答えを出す本ではありません。ただ、現場で起きている具体的な事例を積み重ねることで、「安全保障って、国レベルの抽象的なテーマじゃなくて、意外と自分たちの働き方や企業の判断と直結しているんだよな」と静かに気付かせてくれます。例えば、半導体の内製化がなぜ急がれるのか、中国が技術獲得のためにどんな手段を取ってくるのか、大学や企業が情報管理を強化しないと何が起きるのか。読んでいると、ニュースで聞く言葉が急に具体的な場面として立ち上がってくる感覚があります。 特に刺さったのは、外国人投資家が日本企業の危機対応の遅れに驚くくだりで、「ああ、これは遠い世界の話じゃなくて、企業の意思決定が未来そのものを左右するんだ」と腹落ちしたところでした。国の理屈ではなく、現場のリアリティに触れたい人ほど効く本だと思います。 「経済安全保障って結局どういうこと?」と、ずっと宙づりで感じている人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの14%が集中しています。
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