
教養としての「半導体」
菊地正典
日本実業出版社 / 2024-04-19
この本について
半導体って大事なのは分かってるのに、業界の全体像を理解しようとすると急に霧が立ちこめる感じがしませんか。ファウンドリーとかOSATとかIDMとか、言葉は聞くのにどうつながっているのか掴みきれない。自分もずっとその感覚を抱えたまま仕事で必要な場面に出てしまい、毎回「結局、誰が何をしているんだっけ」と手を止めていました。 この本が良かったのは、業界を“粒度をそろえて”説明してくれるところです。たとえば、GAFAが自社用のチップだけ設計し後工程をOSATに委託する理由が、商流の中でどう位置づけられるのかが一気に腑に落ちる。前工程と後工程が分かれることで製造装置メーカーの役割も二系統に分かれる、という説明も、普段ニュースで見ている企業名の動きと自然につながっていきました。さらに、商社やEDAベンダーのように普段あまり語られない「中間のプレイヤー」まで丁寧に描かれていて、技術トレンドがなぜその方向に進むのかを理解する足場ができます。 専門書ほど重くはないのに、ニュースを読むときの視界が確実に変わるので、仕事で少しでも半導体まわりに触れる人ほど助けられると思います。技術そのものより「業界の動きの意味」を知りたい人に特に刺さる一冊です。
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