
採用基準
伊賀 泰代
ダイヤモンド社 / 2012-11-08
この本について
仕事で意思決定が止まったり、部署間の“空気”を読んで動けなくなったりすると、自分の判断力まで縮こまっていく感じがします。私も会議で「誰が決めるの?」が曖昧なまま時間だけ過ぎていく場に何度もいて、そのたびにモヤモヤを抱えていました。自分が前に出るべきなのか、余計な口出しになるのか、その境界が分からないまま動けなくなるやつです。 『採用基準』は、そういう迷いを「気合いで突破せよ」と言う本ではなく、リーダーシップを“特別な人の資質”ではなく“誰でも使える行動”として描いてくれます。たとえば、場にリーダーが不在だと判断が遅れ、誰も責任を取らないまま物事が悪化していく構造。あるいは、部署が違っても会社全体の成果に向かって提案していいこと。さらに、意見を「陳情」ではなく「自分ならこう決める」という形で出す姿勢。このあたりが、読者の保存されている部分とも強く重なっていて、実際の日常に持ち帰りやすいんですよね。 個人的には、成長が鈍ったら環境を変えるという話も現実的で、転職だけでなく役割を変えるだけでも十分だという視点に救われました。過去の専門性に縛られず、これからの時間で自分のキャリアを考える感覚も、いま悩んでいる人には刺さると思います。 組織の“和”と成果の間で揺れがちな人、誰かが決めてくれるのを待つ自分に違和感が出てきた人には、特にゆっくり効いてくる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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