
イマジナリー・ネガティブ 認知科学で読み解く「こころ」の闇 (集英社新書)
久保(川合)南海子
集英社 / 2024-09-17
この本について
人と話していて「なんでこんな受け取り方をしてしまうんだろう」とか、ネットの議論を見ていて「どうしてこんなに噛み合わないんだろう」と感じること、けっこうありますよね。自分の中の不安や思いこみが、世界の見え方にどれだけ影響しているのか、正直よくわからなくなる時があります。 この本は、そういう“見え方のズレ”を認知科学の視点から丁寧にほどいてくれます。例えば、知らないうちに自分の内側を外側に重ねてしまうプロジェクションの話は、対人関係での行き違いを思い返すと妙に心当たりがありましたし、時間に追われる場面でヒューリスティックに頼って判断を誤る流れは、日常の小さな失敗とそのまま重なります。また、孤独や不安が強い時ほど、人や出来事を“そう見たい形”に読み替えてしまう傾向の説明も、身に覚えがある人は多いと思います。 読んでいて思ったのは、これは「人は操られる存在だ」という話ではなく、自分の中でどんな意味づけが起きているのかを一段冷静に見られるようになる本だということでした。相手の問題だと思っていたことが、自分の認知のクセと半々だった、と気づくときのあの感覚に近いです。 自分の判断や感情の“根っこ”をもう少し理解したい人に刺さる一冊だと思います。僕自身、読み終わってから人との距離の取り方が少しだけ楽になりました。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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