
日本人の知らないベトナムの真実 (扶桑社BOOKS新書)
川島 博之
扶桑社 / 2024-06-27
この本について
海外のニュースや経済の話を聞くたびに、「表に出ている数字や制度って、どこまで信用していいんだろう…?」と迷うことがあります。発展途上国の急成長を見ても、その裏側の仕組みや倫理観まではなかなか掴めず、理解しきれないもやもやがずっと残ったままになることが多いと思います。僕自身、このあたりを曖昧にしたまま仕事でアジアの話をすると、どこか自信が持てませんでした。 この本は、ベトナムという一つの国を通して、そのもやもやを丁寧にほどいてくれる内容でした。たとえば「GDPは必ずしも実態を映さない」「三権分立ではなく“党が政府を指導する”」「汚職への倫理観がそもそも違う」など、教科書では拾えない前提がわかるだけで、ニュースの読み方が一段階変わります。また、歴史や地縁・血縁の文化がいまの政治や経済にどうつながっているかも描かれていて、制度の“形”ではなく“中身”を理解できるのがありがたいところでした。 仕事で海外と関わる人はもちろんですが、「なぜ途上国は発展の途中で失速するのか」「なぜ制度をつくっても機能しないのか」といった素朴な疑問を抱いている人にはとても刺さると思います。僕にとっては、アジアを見るときの“前提のズレ”を自覚させてくれた一冊でした。
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