
がん闘病日記
森永 卓郎
三五館シンシャ / 2024-06-19
この本について
病気や老いの話って、自分にはまだ関係ないと思いつつ、ふとした瞬間に「もし急に何かあったらどうなるんだろう」と不安になることがあります。自分の体のことも、お金のことも、制度のことも、意外と知らないままなんですよね。そういうモヤモヤを抱えたまま日々が過ぎていく感じ、わりと共通している気がします。 森永卓郎さんの『がん闘病日記』は、闘病記だからといって感傷的な一冊ではありません。むしろ、日常の延長のまま、がんという現実にぶつかったときに何が起きたのかを、淡々と書き残しています。PET検査がどういう仕組みか、介護度がどんな状態を指すのか、治療費が実際いくら必要なのか。普段はどこか遠く感じる情報が、自分の生活に引き寄せられるような感覚があります。読んでいると、知ることそのものが心の準備になるんだなと実感しました。 もうひとつ印象に残るのは、「生前整理」をどう捉えるかという部分です。がん宣告を受けて急に人生観が変わった、という劇的な話ではなく、日々の生活を整えていく中で、自分の暮らしの重心が見えてくる。そんな現実的な視点が続きます。決して前向きさを押し付けるわけではなく、でも気持ち一つで免疫が違うと語るくだりには、不思議と納得がありました。 自分や家族の「もしも」に備えたいけれど、何から手をつければいいのか分からない人に、静かに届く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの41%が集中しています。
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