
進化のからくり 現代のダーウィンたちの物語 (ブルーバックス)
千葉聡
講談社 / 2020-02
この本について
仕事でも日常でも、「これを知って何の役に立つんだろう」と思いながら調べ物を続けてしまうことがあります。効率よく動きたいのに、つい寄り道してしまう自分に後ろめたさを感じることもあります。でも後から振り返ると、あの“無駄に見えた知識”が意外な場面で効いていたりして、何が役に立つかなんて本当は誰にもわからないんですよね。 この本は、そんなモヤモヤに「好奇心ってむしろ合理的かもしれない」という視点をくれます。生物進化の話を追っていくと、自然選択や突然変異のような大きな理屈だけでなく、「目先では役に立たない情報が長期的には価値を生む」という構造が何度も出てきます。読んでいて、自分の“寄り道癖”を責める気持ちがすっと抜けていきました。また、ダーウィンが実際にどんな迷い方をし、どんな遠回りを経て考えに至ったのかが描かれていて、「探究することそのものが、生き物の自然な営みなんだ」と腹に落ちます。 研究者たちが批判と発見を行き来しながら前に進む姿を知ると、自分の停滞や袋小路も、そう悪くないのかもしれないと思えるはずです。知らなくても困らないけれど、知ると世界の見え方が変わる一冊。寄り道しがちな人ほど刺さります。
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