
邪宗門 上
高橋和巳
河出書房新社
この本について
日々やるべきことに追われていると、自分の立っている場所がいつのまにか曖昧になっていく感覚ってありませんか。過去にあったはずのものが気づけば跡形もなく変わっていて、「この変化って何だったんだろう」と立ち止まりたくなる瞬間。『邪宗門』を読んでいて、保存されていた抜粋の多くがまさにその“揺らぎ”に反応しているのを感じました。 この物語では、教団の繁栄と崩壊、その裏で生きていた人たちの生活がとても静かに、でも容赦なく描かれます。廃墟になった本殿の礎石を跳ね回る少年や、わずかな留守の間に娘を失った家族、行き場をなくした女工たち。こうした断片に触れていると、信仰とか組織の話というより、「私たちが何を頼りに毎日を踏ん張っているのか」という問いがじわじわ浮かんできます。大げさな教訓ではなく、ただ人の生活や感情がそのまま積み上がっている感じがあって、読みながら自分の歩き方を自然に見直してしまうんですよね。 個人的には、変化が起きるときに何が残り、何が失われるのかを丁寧に見せてくれるところが、この作品の一番の効きどころだと思っています。歴史的な話に見えて、実は「自分の足元を見つめ直したいとき」にしずかに効いてくる本です。 過去と現在のあいだで立ち止まりたくなる人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの56%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要







