
日本の政策はなぜ機能しないのか?~EBPMの導入と課題~ (光文社新書)
杉谷 和哉
この本について
政策とか行政って、どうしてこう噛み合わないんだろう…と、ニュースを見るたびに小さなモヤモヤがたまっていくことがあります。データも制度もあるはずなのに、なぜ現場ではうまく回らないのか。その理由を自分なりに言語化できず、ただ「なんか変だよな」で止まってしまう感覚、僕もずっと抱えていました。 この本は、そのモヤモヤを「エビデンスの扱い方」や「評価制度の構造」を通して丁寧にほぐしてくれます。たとえば、評価が機能しない背景には、担当者が“既存の結論に合わせてしまう”メカニズムが働いていたり、そもそも“誰に向けた説明責任なのか”が曖昧だったりするという指摘があります。また、ロジックモデルが普及しているようで実際は「事業を考える段階から組み立てる」という本来の使い方がほとんどできていない、という現場のリアルにも触れていて、机上の理屈ではない視点が多いです。 もう一つ刺さったのは、どれだけ良いエビデンスをつくっても、それを政治過程にのせる“経路”がなければ意味がないという話。因果性の厳密さも大事だけれど、現場知や文脈の近さといった“扱い方のセンス”が欠けると政策は動かない。この視点は、仕事でデータを使う場面にもそのまま響きました。 制度論が好きな人だけでなく、「データはあるのに意思決定が動かない理由を知りたい人」に特に刺さる一冊です。
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