
人生後半、そろそろ仏教にふれよう (PHP新書)
古舘 伊知郎 and 佐々木 閑
PHP研究所 / 2024-07-12
この本について
年齢を重ねるほど、「自分って何者なんだろう」とか、「この先どう折り合いをつけていけばいいのか」といった、正解のない悩みがじわじわ出てきますよね。自己啓発を読んでもどこか腑に落ちず、かといって宗教に飛び込むほどの覚悟もない。その宙ぶらりんな感じをどう扱えばいいのか、ずっと僕も迷っていました。 この本がおもしろいのは、仏教を“信じろ”とは一言も言わず、むしろ「そんなに一本化しなくていい」と背中を押してくれるところです。釈迦の教えと、自分が昔からなんとなく大事にしてきた感覚が並存していてもいいとか、「自我をブレさせないこと」のほうがむしろ苦しみを生むとか、そういう視点が入るだけで、日常のしんどさの輪郭が少し変わって見えてきます。個人的には、劣等感や固定観念への向き合い方を、“方向転換していく作業”として捉え直す話がすごく楽になりました。 そしてもう一つよかったのは、“仏教の歴史そのものが迷走している”という語りが挟まること。ヒンドゥー化したり、研究者集団になったり、俗っぽく寄せたり、その揺れ幅を知ると、「迷っている自分も別に変じゃないな」と落ち着けるんです。特別な悟りを求める話ではなく、ただ、生きる苦しみに現実的に手を当てるための視界を広げてくれる一冊です。 迷いながらも、何かの考え方に“寄りかかりすぎたくない人”にとても向いています。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
読書の順序
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