
仏教の思想 1 知恵と慈悲<ブッダ> (角川ソフィア文庫)
増谷 文雄 and 梅原 猛
KADOKAWA
この本について
最近、物ごとが思い通りにならないときに「なんでこんなに揺さぶられるんだろう」と感じることが増えていて、そのたびに自分の軸の弱さみたいなものに気づかされます。でも、軸をつくろうとすると今度は「こうあるべき」という執着に引っ張られる。その行き来に少し疲れている人、多いんじゃないでしょうか。 『仏教の思想 1 知恵と慈悲<ブッダ>』は、その迷いを直接解決してくれる本というより、そもそも私たちが何に振り回されているのかを一段低い目線から見せてくれます。たとえば、無常や無我といった言葉が「人間そのものの構造を説明するための概念だった」という視点に触れると、感情の波に押されているときでも、少し距離を置いて眺める余裕が出てくる。あるいは、認識の問題を「対象ではなく主体の側にある」と語る部分は、自分の見方が世界を曇らせている場面に心当たりがある人にはかなり響くはずです。 もう一つ、この本の大事なところは、ブッダが孤高の悟りを開いた“超人”としてではなく、迷いながら思索し続けた一人の自由思想家として描かれる点です。歴史的背景や言語、サンガの運営まで具体的に触れていて、「宗教を信じる/信じない」以前に、人がどうやって自分をつくり直していくのかが立体的に見えてくる。 自分の考え方や感じ方そのものを問い直したい人に、とても落ち着いた角度から効いてくる本です。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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