
富国と強兵―地政経済学序説
中野 剛志
東洋経済新報社 / 2016-12-09
この本について
最近、「世界情勢とか経済の話って、表面的なニュースだけ追ってても全体像がつかめないな…」と感じることが多いんですよね。為替が動くとか、どこかの国が衝突するとか、そのたびに自分の生活にもじわっと影響してくるのに、何がどうつながっているのかが見えないままモヤモヤが残る。僕も同じで、特に通貨や国家の動きになると、どう理解すればいいのか手が止まりがちでした。 『富国と強兵』は、そのモヤモヤを少しずつ形にしてくれる本でした。通貨って「価値の器」みたいに思われがちですが、実は国家が税を集めるための仕組みであり、領土やアイデンティティと結びついて成立している、という視点を知るだけで、ユーロの躓きや中国が勢力を広げられた理由の背景が急に立体的に見えてきます。また、土地やインフラが人々の気質や国家の選択をどう形づくるかという話も、抽象ではなく「具体的にそうならざるを得ない構造」として描かれていて、無理なく腹に落ちていく感覚がありました。 世界の動きを「力学」として捉え直したい人、あるいはニュースを追うたび不安だけが増えていく人に、静かに刺さる一冊だと思います。僕自身もまだ理解しきれない部分だらけですが、この本があると、少なくとも目の前の出来事を読み解くための足場が少し頑丈になる。そんな位置づけの本です。
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