
小山田圭吾 炎上の「嘘」 東京五輪騒動の知られざる真相 (文春e-book)
中原 一歩
文藝春秋 / 2024-07-24
この本について
炎上の話題になると、どうしても「何が正しいのか」が分からなくなって、ただ空気だけが先に進んでいく感じがありますよね。自分が当事者でも傍観者でもないのに、どこか落ち着かない。判断の基準が揺さぶられるというか、モヤモヤだけが残ることが多い気がします。 この本は、小山田圭吾さんの一件を“擁護”でも“断罪”でもなく、関係者の証言を積み重ねて追いかけています。読みながら感じたのは、炎上の裏側には、必ず言葉になっていない事情や、当事者の戸惑いがあるということでした。名前を出さない約束がいつのまにか変わっていた話や、危機管理の経験がまったくないまま見知らぬ非難が雪崩れ込んでいく様子は、言い訳ではないのに「こういう流れだったのか」と視点が変わっていきます。また、マスコミが「調べ直したのか?」という問いかけが繰り返し出てきて、ニュースの受け取り方そのものを考えさせられます。 事実関係をどう判断するかは読者に委ねられていますが、「炎上した結果だけを見て判断する癖」に一度立ち止まるきっかけにはなるはずです。情報の波に飲まれやすい人、あるいは自分の中の“正しさ”に揺らぎを感じている人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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