
買い物の科学:消費者行動と広告をめぐる心理学
越智啓太
実務教育出版 / 2024-07-31
この本について
値下げに頼らない集客って、頭では大事だと分かっていても、現場ではつい「とりあえず割引」を選んでしまうことが多いですよね。自分も仕事で企画を考えるとき、短期的な数字に引っ張られて後から「あれ、これ続けたらむしろ損じゃないか…」と冷や汗をかくことがあります。 この本を読んで大きかったのは、割引そのものの是非ではなく「人が価格をどう感じているか」のほうが圧倒的に重要だと腑に落ちたことでした。例えば、同じ50円オフでも値下げとクーポンでは心理に与える影響がまったく違うこと。セットの組み方ひとつで単価への感覚を曖昧にできること。あるいは、価格以外の理由で離れた顧客はそもそも割引では戻ってこないこと。こういう“表では見えないところ”のメカニズムが整理されていて、普段の判断のクセにガツンと効きました。 読んでいると、安売り合戦に巻き込まれて疲弊していく背景や、逆に値下げしない選択をするブランドの理由も、感情ではなく構造で理解できるようになります。特に「特別感」や「スイッチングコスト」の話は、自分の行動を思い返しても思い当たることばかりで、ちょっとドキッとしました。 価格戦略の本というより、「人がどう決め、どう面倒くさがるのか」を丁寧に観察した一冊です。数字に振り回されがちな人や、割引以外の手が打てずに悩んでいる人にはかなり刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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