
格差の〝格〟ってなんですか? 無自覚な能力主義と特権性
勅使川原 真衣
朝日新聞出版 / 2025-01-20
この本について
最近、「効率よく動いてるはずなのに、なんだか思考が浅くなってる気がする」とか、「自己責任って言われると、話がそこで止まっちゃうんだよな…」みたいな、うまく言語化しにくいモヤモヤを抱えている人、多い気がします。僕自身、仕事でも日常でも、スピードと正しさを求められる場面が増えるほど、どこか落ち着かない感じがありました。 この本は、そういう違和感を「能力」「責任」「対話」「効率」といったキーワードから丁寧にほぐしてくれます。たとえば、タイパ志向の裏で思考停止が起きていることや、「覚悟」や「責任」という言葉が、実態よりも都合よく回収されてしまう構造。その視点を知るだけで、自分の感じていた息苦しさが個人の弱さじゃなく、環境側の設計にも問題があるんだと気づけます。 さらに刺さったのは、「対話できること自体が特権」という指摘です。組織でよく言われる“心理的安全性”や“対等なコミュニケーション”が、誰にとっても自動的に成立するわけではないという現実。ここに気づくと、他者への要求の仕方も、自分の立ち位置の見え方も変わってきます。 「自分だけが頑張ればいいって話だったっけ?」と立ち止まりたい人に刺さる一冊です。自分のモヤモヤを、少しだけ外側から見直したいときにちょうどいい距離感の本でした。
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