
ぼくら大切なことに使える時間はもう、あまりないから
一川 誠
この本について
気づけば1週間が一瞬で終わっていて、「何してたんだっけ」と振り返れないまま次の週に流されることが多くなりました。忙しいというより、ただこなしているだけで、自分の時間なのに自分がいない感じがする。そんなモヤモヤを抱えている方は多いと思います。僕もずっとその一人でした。 この本が面白いのは、「時間の使い方」を根性論ではなく、記憶や認知の仕組みから説明してくれるところです。たとえば、満足感は成功よりも「思い出せる体験の量」によって左右されること。いつもと同じ道、同じルーティンで過ごすほど記憶のリストは薄くなり、体感時間も早くなるという話は、妙に納得してしまいました。また、何をするか選ぶことは、「何をしないか」を決める行為でもあって、未練や後悔が出るのは普通だと知れただけでも、少し気が楽になります。 読みながら、「ああ、自分は目の前のことを反射的に片付けてただけだな」と何度も思わされました。大事なのは効率化ではなく、自分にとって意味のある体験を意識的に増やすこと。そのために、思い出す回数を増やす工夫をするとか、タスクを小さく区切って厚みをつくるとか、すぐ試せる手触りのある方法が多いのもありがたいです。 日々が薄く感じる人、自分の時間をちゃんと生きている実感がほしい人には、静かに刺さると思います。僕にとっても、「時間の話なのに、人生の話でもある」そんな一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの62%が集中しています。
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