
経営戦略の論理(第5版) (日経文庫)
伊丹敬之
日経BP / 2025-10-17
この本について
仕事でも自分のキャリアでも、まず「現状をちゃんと見よう」と言われがちですよね。でも、いざ腰を据えて分析を始めると、できない理由ばかりが積み上がって、気づけば最初に思っていたはずの理想がすっかりしぼんでしまう…そんな経験、僕も何度もあります。だからこそ、この本の「最初に現状を見るな」という主張が、妙に現実味をもって刺さるんだと思います。 伊丹さんの話は抽象論ではなく、実際の企業の動き方を丁寧に言語化してくれます。たとえば、燕三条のメーカーが「食器づくりの会社」から「金属精密加工の会社」へとコアを少しずらした話。今の延長線に閉じこもるんじゃなく、能力の本質を見直すことで、新しい市場に踏み出せるという視点は、個人のキャリアにもそのまま使えました。また、戦略を考えるときに落ちがちな落とし穴が具体的に示されていて、「ああ、自分これやってる…」と思う場面がかなりありました。特に、データに寄りかかりすぎて、結局“過去の延長”しか考えていなかったことに気づかされます。 机上の空論に振り回されず、でも現実ともケンカしない、その中間の道をつくりたい人に向いている本です。今のまま考えていても突破口が見えないと感じるとき、思考の順序を入れ替えるだけでこんなに見える景色が変わるのか、と素直に驚きました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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