
経営学とはなにか (日本経済新聞出版)
伊丹敬之
日経BP / 2023-05-19
この本について
仕事をしていると、「この判断って結局、何を拠りどころにすればいいんだろう」と迷う場面が多いですよね。現場で学んでいる実感はあるのに、経営学の本を読むと急に上から俯瞰した視点に引っ張られて、かえってモヤっとする…自分もずっとその往復でした。 この本が面白いのは、経営学を“外から説明する学問”ではなく、“現場で考えるための道具”として描いているところです。たとえば「仕事をすることは学習すること」という一文は、任せるか自分でやるかの判断を、単なる効率論ではなく“誰が学ぶか”という視点で捉え直させてくれます。また、経済学と経営学の違いを丁寧に切り分けてくれるので、日々の意思決定をどの視点で考えるべきかが少しクリアになるはずです。現場経験だけだと見落としがちな要因に気づかせてくれる一方で、「経験の代わりにはならない」という距離感も守ってくれるのがありがたいところです。 個人的には、経営学を“方法論の体系”として覚え込むのではなく、実務の観察をシャープにする補助線として扱えばいい、という位置づけがかなり腑に落ちました。理論で正解を探すのではなく、経験と理論を往復しながら自分なりの判断軸を磨きたい人に向いています。
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