
若者帝国 好きな人たちと、好きなことに熱狂して働く (角川書店単行本)
片石 貴展
この本について
仕事でも趣味でも、「好きでやってるはずなのに、気づくと他人の評価ばかり気にしてしまう」ときってありませんか。楽しくやりたいのに、成果を出さなきゃと力んでしまって、何を大事にしたかったのか見えなくなる。僕自身よくこの袋小路に陥るので、片石さんの言葉が妙にリアルに響きました。 この本が効くのは、まず“手段と目的がごちゃついた状態”をほどいてくれるところです。AIでも流行でも、使いこなすかどうかが本質ではなくて、自分たちが作りたいものにどう意味づけるのかが大事だと、具体的なエピソードで示してくれる。さらに、自信と自尊心の違いについての話がかなり刺さります。自分を主語にしているつもりが、実は他者評価に縛られて動けなくなる感じ、心当たりがある人は多いと思います。また、好きなものをそのまま押し出すだけではなく、「流行に古い要素を掛け合わせる」「アイコニックな出来事を意図的につくる」など、オリジナリティと現実的な売れ方のバランスをどう取るかが丁寧に語られているのも実践向きでした。 結局、片石さんが一貫しているのは、ひとりでは到達できない成果をどう仲間とつくるかという視点です。プレイヤーとしての腕より、他者の才能をどう引き出すか。時代をどう「解釈」し、どこに力を注ぐか。こういう話が好きなら、きっと刺さると思います。特に、楽しく働きたいのにどこか構えてしまう人には、肩の力が少し抜ける本でした。
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