
木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか
増田俊也
新潮社 / 2011-09-30
この本について
仕事でも人間関係でも、「正しさよりも筋を通すことが大事」と頭では分かっていても、実際の現場では迷うことばかりです。自分だけが頑固なのか、もっと上手い立ち回りがあるのか、その境目がいつも曖昧なんですよね。そんなモヤモヤを抱えているときに、この本を読むと、勝負の場で筋を通すとはどういうことかを、別の角度から静かに突きつけられます。 読者が保存している抜粋を見ていると、合気道との邂逅や、だまし技が通用しない世界の話、そして力道山との試合で裏切られた木村政彦の葛藤に強く反応しているように感じます。特に「強さとは結局、自分で引き受けるしかない」という木村の姿勢に触れると、日常の判断にもどこか通じるものがあるんですよね。誰かのせいにしたくなる場面ほど、自分の足で立つしかないという現実を正面から描いています。 さらに、阿部謙四郎の合気道との出会いのように、「自分の知らない文脈が能力を形づくっている」という視点も面白いところでした。今の自分が何でできているのかを問い直すきっかけにもなりますし、強さを支える背景の複雑さがそのまま人生の複雑さと重なって見えてくるんです。 筋を通すことに迷っている人、あるいは「強さ」とは何かを一度まじめに考えてみたい人には、とても刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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