
法然親鸞一遍(新潮新書)
釈 徹宗
PHP研究所 / 2014-09-01
この本について
仕事の方針や人生の選び方で、「どれを選んでもしっくりこない」「そもそも選ぶ基準が分からない」というモヤモヤ、けっこう長く引きずりますよね。選択肢は多いのに、自分の中の軸はぼんやりしたまま。そんな状態でこの本を開くと、宗教史の本というより、“人はどうやって軸をつくるのか”を別角度から見せられる感覚がありました。 読者の方が保存していた抜粋を見ても、刺さっているのは「日本的なあいまいさ」と「法然や親鸞があえて選択した明確さ」の対比なんだと思います。日本仏教の“中空的な構造”に対して、法然が「二者択一」という形で救いを語ったこと。さらに親鸞が、自己を相対化しつつ絶対への信を組み立てていったこと。これらを知ると、選べない自分が怠けているわけじゃなく、そもそも文化的背景として“選ばず均衡させる”感性を持っているだけなのかもしれない、と少し肩の力が抜けます。 そのうえで、あの時代に「方向を決める」という異質な発想が登場した理由を知ると、自分が何かを選ぶときも、もう少し素直に「どちらに立つか」を考えやすくなる。宗教としてではなく、思考の型として効いてくる本です。 決断の軸がなかなか固まらない人に、静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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