
大往生したけりゃ医療とかかわるな 「自然死」のすすめ (幻冬舎新書)
中村仁一
幻冬舎 / 2012-01
この本について
親の体調が揺らぎ始めた時や、自分も年齢を重ねてきた時、「どこまで医療に頼るべきなんだろう」とモヤモヤする場面が増えていきます。元気でいてほしい気持ちと、無理をさせたくない気持ちの間で揺れて、正解が見えなくなるあの感じです。僕自身、まさにその渦中にいて、この本を読んだときにようやく少し呼吸ができました。 『大往生したけりゃ医療とかかわるな』は、医療を否定する本ではなく、「老い」と「死」をどう捉えるかの視点をくれる本でした。例えば、食が細くなることや疲れやすくなることを、すぐに“治すべき異常”と見なさず、身体がゆっくり終わりに向かおうとする自然な流れとして理解する。あるいは、症状を何でも薬で押さえようとする前に、身体のサインを観察する余白を持つ。このあたりの話は、読者が抜粋していた部分に強く現れていて、「ああ、こういう感覚をみんな求めていたのか」と思いました。 特に心に残ったのは、医療の善意と家族の不安が重なると、いつの間にか本人の感覚より“こちら側の都合”が優先されてしまう、という指摘です。僕も過去に似た場面があって、読んでいて胸がざわつきました。だからこそ、この本は“どう生きたいか・どう死にたいか”を自分の言葉で考えるきっかけになると思います。 親のこれからに向き合う準備をしたい人、自分の老いをどう扱えばいいのか戸惑っている人には、とても静かに刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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