
創るセンス 工作の思考 (集英社新書)
森博嗣
集英社 / 2010-02-22
この本について
仕事でも趣味でも、「なんでこんなに上手くいかないんだろう」と立ち止まる瞬間がありますよね。方法論は調べれば出てくるのに、実際に手を動かすと途端に迷子になる。自分が不器用なのか、それとも何か根本が抜けているのか。僕もずっと同じところで悩んでいました。 森博嗣さんの『創るセンス 工作の思考』は、そういう行き詰まりに対して、近道を教えてくれる本ではありません。でも、「そもそも上手くいかないのが普通だ」という前提に立ち返らせてくれるところが効きます。言葉になったノウハウは必ず情報が抜け落ちること、技術の本質は“解決の感覚”を育てることだという指摘は、作ることに向き合う時の姿勢そのものを揺らしてくれます。 さらに印象的なのは、著者自身が決して器用でも天才でもないと語りながら、長い時間をかけて「自分をごまかさない目」を育ててきたところです。真似ではなく、あえて逆を狙う。完成形を知らなくても、まずは設計図を描いて進む。こうした等身大の思考が、読者の“やれる範囲”に落ちてくる感覚があります。 ものづくりに限らず、仕事で「答えのない問題」に向き合っている人には響くはずです。自分の中にあるセンスの揺らぎごと受け止めて、少しでも前に進みたい人に。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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