
春にして君を離れ (クリスティー文庫)
アガサ・クリスティー and 中村 妙子
早川書房 / 1973-01-01
この本について
家族のことや、長く続いてきた関係のことって、ふとした瞬間に「これって本当はどうだったんだろう」と立ち止まることがありますよね。自分は善意でやってきたつもりでも、相手にとっては重さになっていたかもしれない。その可能性に気づくと、じわっと胸がざわつきます。 『春にして君を離れ』が刺さるのは、まさにその“ざわつき”を避けずに直視させてくるところだと思います。親として、配偶者として、あるいは誰かを愛する者として、自分はどんなふるまいをしてきたのか。相手の人生の自由をどれだけ尊重できていたのか。この本は、きれいごとではなく、関係の裏側で起きていたかもしれない力の偏りを具体的な場面で突きつけてきます。特に「愛していたのに奪ってしまったものがある」という気づきは、読んでいて痛いほどでした。 同時に、人はみんな揺れながら生きていて、明るさを怖がる人もいれば、暗さに迷う人もいる。でも苦しさの種類は違っても、そこに優劣はないし、どちらかだけが強いわけでもない。その視点の変化が、この物語をただの反省の書にせず、読後に少しだけ前を向ける空気を残してくれます。 過去の関係を振り返るとき、何となく胸がつかえる人や、「善意のつもり」でやってきたことに自信が持てなくなる瞬間がある人には、特に静かに効く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




