
女性のいない民主主義 (岩波新書)
前田 健太郎
この本について
政治の話になると、「なんでこうも現実が動かないんだろう」とか、「自分の感じているモヤモヤって、言語化しづらいな」と思うことが多いんですよね。特にジェンダーの話題は、表では語られにくいのに、日常のあちこちで影響を受けている感覚だけは強い。そんな時に、この本の視点がけっこう効きました。 まず、政治学が前提にしてきた“当たり前”が、ほとんど男性だけを対象に組み立てられてきたという指摘は、自分の見ていた景色をぐっと変えてくれました。議員の女性比率の話も、単なる数字ではなく「争点そのものが立ち上がる条件」として説明されるので、普段のニュースの捉え方が変わります。さらに、政策を内側から変えていく仕組みや、フェミニズム内部の複数の立場など、感情論ではなく制度としてどう動いてきたのかが丁寧に描かれていて、現状の“詰まり”に筋道が通る感じがあります。 読み終わると、「自分が感じていた違和感は、個人の問題というより、構造の設計の話なんだ」と落ち着いて理解できるようになる。声が上がらないと争点にならない、という話は、職場でも家庭でも思い当たることが多いはずです。 こんな人に刺さると思います。 “今の政治や職場の空気に説明しにくい違和感を抱えている人”。
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