
まとまらない言葉を生きる
荒井裕樹
教育評論社 / 2021-05
この本について
最近、誰かの言葉にざらっと引っかかって、その場では受け流したつもりなのに後からじわじわ効いてくることが増えました。うまく言い返せない自分に落ち込んだり、「こんなことで怒る自分が悪いのかな」と迷ったり。でも、そもそも言葉にできない感覚って、個人の弱さじゃなくて、周りの空気や構造の方に問題があることも多いんですよね。 『まとまらない言葉を生きる』は、その「言葉にできなさ」を無理に整理しようとしない姿勢から始まる本です。怒っている人を孤立させないための言葉がある、という視点に触れると、自分のモヤモヤを責める気持ちが少しほどけていく。評価されようとして自分をスケールダウンさせてしまう時の苦しさや、理不尽への抗い方を誰も教えてくれなかった現実にも、丁寧に光を当ててくれます。読んでいると、「自分が感じていた違和感は間違ってなかった」と背筋が伸びるような感覚がありました。 特別な解決策が書いてあるわけじゃないけれど、押し付けのないまま「孤立しないための言葉」を一緒に探してくれるような本です。まとめようとすればこぼれ落ちる大事なものを、そのまま大事にしていいと思わせてくれる。 社会の空気に押しつぶされそうな時や、「自分の感じ方がズレているんじゃないか」と悩んでいる人に、静かに刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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