
フェミニズムに出会って長生きしたくなった。 (幻冬舎文庫)
アルテイシア
幻冬舎 / 2021-08-05
この本について
自分の中の違和感って、理由が言語化できないまま長く置きっぱなしになることがあります。特に家族との距離感や、誰かの何気ない一言に反応しすぎてしまう自分にモヤっとしたまま過ごしてしまうことって、けっこうあると思うんです。 この本を読んで印象に残ったのは、著者が自分の過去を淡々と振り返りながら、「ああ、あの時求めていたのは言葉じゃなくて安心だったんだ」と気づいていくところでした。母親にかわいいと言われなかった痛みを、理屈ではなく具体的なエピソードで描いてくれるので、自分の感情をそのまま置いておいてもいいんだと思えます。また、厄介な人との関わりについて“反応しない、返答しない”という距離の取り方が出てくるのですが、闘うでも従うでもなく、ただ自分を守る選択肢として語られているのが現実的で助かりました。 読みながら、自分の中でずっと曖昧だった感情に少しずつ輪郭がつくような感覚があります。大きな結論に導かれるわけではないけれど、「ああ、この感じ、私にもあったな」と自分の棚の奥からどこかの記憶をそっと取り出してくれる、そんな静かな効き方をする本でした。 自分の生きづらさの源が言葉にならないまま残っている人に、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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