
いのちの車窓から【電子特典付き】 (角川文庫)
星野 源
KADOKAWA / 2022-01-21
この本について
仕事でも日常でも、自分の感じたことを言葉にしようとすると、なぜかうまく形にならない時ってありますよね。言いたいことと出てくる言葉がズレてしまったり、誰に届くのかもわからないまま送信ボタンを押すしかなかったり。そんなモヤモヤを抱えながら、それでも自分の世界を丁寧に組み立てたいと思っている人に、この本は静かに寄り添ってきます。 星野源さんの文章は、特別なことを書いているようでいて、実はかなり地続きの感覚の話ばかりです。深夜の街を歩いた時の空気、古い団地にふいに訪れる静けさ、幼いころに寝たふりをして聞いていた大人たちの会話。そういう小さな風景の積み重ねが、いつの間にか「自分の歌」や「表現」につながっていく。その過程が、読んでいる側の記憶までゆっくり引き出してくれるように思います。 もう一つ、読者がよく保存しがちな部分に、源さんが“下手な文章のまま仕事にしてみた”というくだりがあります。かっこよく言おうとする気持ちや承認欲求の揺れがそのまま書かれていて、私たちが普段感じている「伝える難しさ」と地続きなんですよね。表現のプロだからこそ、迷いながら言葉を磨いていく姿が、妙に励まされます。 派手な教訓があるわけではなく、ただの散文のようでいて、生きている中で置き去りにしてきた「感覚」をそっと拾い直すような本です。自分のペースで世界を見直したい人に、静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
読書の順序
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