
フェミニズムがひらいた道 NHK出版 学びのきほん
上野 千鶴子
この本について
仕事でも生活でも、なんとなく「説明のつかない違和感」を抱えたまま過ごしてしまうことがあります。自分はそんなに被害を受けているわけでもないのに、なぜこんなに息苦しいのか。あるいは、議論になると急に空気が荒れる理由がわからず、距離を置いてしまうこともあると思います。僕もずっとその感覚をうまく言語化できませんでした。 この本は、そういうモヤモヤの背景にある構造を淡々と見せてくれます。たとえば、攻撃の矛先が女性個人に向かうメカニズムが、実は社会の側の変化に揺さぶられた人たちの不安から起きていること。あるいは、差別の議論が「個人の努力」の話に吸い寄せられやすい理由が、制度そのものの設計にあること。そして何より、「問題は女ではなく社会にある」という視点をもらうと、これまで自分が抱えてきた罪悪感や説明のつかないしんどさが、すっと整理されていきます。 読み終えて、誰かを断罪するための知識ではなく、自分が立っている場所の見え方が変わる本だなと思いました。職場での空気の変化に戸惑っている人や、ジェンダーの議論を避けてきたけれど本当は気になっている人には、とくに刺さるはずです。僕自身、少し呼吸がしやすくなりました。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの13%が集中しています。
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