
働く女子の運命 (文春新書)
濱口桂一郎
文藝春秋 / 2015-12-20
この本について
仕事で感じる違和感って、はっきり言葉にできないまま積もっていくことがあります。たとえば「女性活躍って言うけど、現場の温度は全然違うよな」とか、「制度は増えているのに、自分の働き方はどこが変わるんだろう」というモヤモヤ。私もずっと似たような気持ちを抱えてきました。 この本を読んで驚いたのは、あの女性活躍推進法がどういう背景で生まれたのかが、とても地に足のついた形で説明されているところです。表向きのスローガンではなく、制度がどんな前提で作られ、なぜ現場に届きにくいのかが淡々と整理されていきます。また、日本は欧米より性別による職務分離が少ないという指摘も、意外と知られていない事実で、「自分が抱えている問題の輪郭は、もっと構造的なのかもしれない」と視点が変わりました。 読みながら、自分の働きづらさを個人の努力不足として処理しなくていいんだと少し肩の力が抜けました。制度や組織の成り立ちを理解すると、場当たり的に頑張るより、どこで踏ん張り、どこで距離を置くかの判断がしやすくなります。この本は、そういう“足場”をつくってくれる一冊だと思います。 職場のモヤモヤを、できればもう少し言語化したい人に刺さる本です。
読書インサイト
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