
姑獲鳥の夏(2)【電子百鬼夜行】 (講談社文庫)
京極夏彦
講談社 / 2013-07
この本について
日常がしんどくなる時って、理由がはっきりしないことが多いですよね。自分の中で何かが噛み合っていない気がするのに、言語化できずに置きっぱなしになる感じ。僕もよくあります。そんな時に京極夏彦の「姑獲鳥の夏(2)」を読むと、世界の見え方がほんの少しだけ整うというか、自分がいま掴みそこねている“前提”みたいなものが見えてきたりします。 この巻に強く出てくるのは、物事の裏側にある「装置」としての考え方です。呪いも民俗も、誰かが勝手に信じている奇妙な話ではなく、人が不条理を処理するために作り上げた仕組みだという視点に触れると、普段の人間関係のこじれや、社会の偏見の根っこが違う角度で見えてきます。また、「日常と非日常は連続している」という言葉は、あの“身の回りで起きる変な違和感”を怖がりすぎなくていい、という許しにも聞こえます。さらに、書物を読むことそのものが時間を越えて世界を理解する装置なんだ、という京極堂の姿勢も妙に励まされるんですよね。 自分のモヤモヤを「自分のせい」にし過ぎてしまう人、あるいは世界の線引きに疲れてしまっている人には特に刺さると思います。物語としての面白さはもちろんですが、読み終わったあと、世界の“強度”みたいなものが少し変わる一冊です。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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