鈴を産むひばり

鈴を産むひばり

光森 裕樹

累計読者数3
平均ハイライト数 9.3件/人
star総合評価 40/100
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この本について

仕事の合間や帰り道で、ふと「自分だけうまく歩けていない気がする」と不安になる瞬間ってありますよね。誰かに励まされても動けない日もあるし、他人の荷物だと思っていたものが気づけば自分の肩に乗っていたりして、じわっと落ち込む。そんなときに、この『鈴を産むひばり』の短歌が、不思議と呼吸の深さを取り戻してくれました。 たとえば「あなたならきつとできるといふことを冬ながくしてできずにゐたり」のように、前向きな言葉に追いつけない自分をそのまま置いておいてくれる安心感があります。また、「手探りでくだりつづける階段に擦れちがふための踊り場がある」の一首は、迷いながら進む中にも小さな余白があることを思い出させてくれます。そして「死してなほ遺れる友のウェブサイト潰す術なく如月弥生」のように、整理しきれない関係や感情にそっと光を当ててくれるところも、この歌集の強さだと思います。 派手な解決策は何も出てきませんが、日々の細かい揺れをそのまま受け止める視点をくれる本です。日常の手触りを取り戻したい人に刺さると思います。

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