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[新訳]大学・中庸
守屋 洋
PHP研究所 / 2008-12-01
この本について
仕事でも人間関係でも、「自分の言動、ちょっとズレていたかも…」と後から気づいて落ち込むことがあります。頑張っているつもりなのに空回りしたり、逆に余計なひと言で場を冷やしてしまったり。年齢を重ねるほど、こういう小さな誤差が気になってくるものだと思います。 『大学・中庸』を読んでいて感じたのは、この本は“完璧な人間になれ”とは一言も言っていないことです。むしろ、人は努力が足りなかったり、反対に口が過ぎたりするのが普通だとしたうえで、その振れ幅を少しずつ整える視点が書かれています。例えば、やる気が出ない時は「庸徳は努力が不足しがち」と認めたうえで、自分をほんの少し励ます。逆に、調子に乗ってしゃべりすぎる時は、「言葉は過剰になりがち」と踏みとどまって口数を抑える。行動としては小さいけれど、確かに日常が変わる感覚がありました。 また、孔子が不遇を肥やしにして器を広げていったという話は、うまくいかない日ほど思い出したくなる視点でした。苦労を美化しているわけではなく、「あわてず騒がず、背筋を伸ばす」という態度が、結局は自分を守る。そんな現実的な姿勢が、自分にもできる範囲でちゃんと残されています。 自分のペースで整えたい人、無理にポジティブになれと言われるのが苦手な人には、しっくりくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの36%が集中しています。
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