
問題解決をはかる ハーバード流交渉戦略
御手洗 昭治 and 秋沢 伸哉
この本について
仕事でも日常でも、気づけば「譲るべきか、押すべきか」で立ち止まってしまう場面が多いなと思います。話を聞く側に回っているつもりが、実は自分の主張だけ通したくなっていたり、逆に相手の温度感ばかり気にして何も言えなくなっていたり。そんなモヤモヤを放置したまま進めると、結局あとでややこしい齟齬が出てきますよね。 『問題解決をはかる ハーバード流交渉戦略』を読んで感じたのは、「交渉」は特別な場面のテクニックではなく、意思決定そのものの質を上げる作業なんだということでした。特に、誤った問題設定のまま議論を進めても何も解決しない、という指摘は胸に刺さりました。つい目の前の反論や条件調整に気を取られるけれど、その前に「本当に話すべき問題はここか」を整えるだけで、場の流れがまったく変わります。また、説得が論理・合理・感情の三つで成り立つという整理は、相手の文化や背景を踏まえて説明する重要性を改めて実感させてくれました。さらに、譲れないラインと、相手のラインを探る視点は、自分のためだけでなく関係性を壊さないための実践的な手がかりになります。 勝ち負けではなく、互いの利益を最大化するプロセスとして交渉を捉え直したい人に届く本だと思います。交渉が苦手という自覚のある人ほど、日々の小さなコミュニケーションの見え方が変わるはずです。
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