
交渉プロフェッショナル 国際調停の修羅場から (NHK出版新書)
島田久仁彦
この本について
仕事で誰かと話し合うたびに、「どうしてこんなに噛み合わないんだろう」とか、「自分ばかり譲ってる気がする」と感じること、けっこうありますよね。相手も自分も立場があるし、本音も言いづらい。冷静にいようとしても、つい“勝ち負け”で考えてしまう。でも、それだと余計に出口が見えなくなる……自分もずっとそんな感じでした。 この本は、国際交渉という一番ややこしい現場で積み上げてきた考え方が、意外なほど日常の交渉にそのまま効くところが面白いです。例えば、相手にも「自分の意見が反映されている」と思ってもらう工夫をすること。あるいは、最初から満点の提案を出さず、六〇点でいいから相手が乗れる余白をつくること。自分の意見を押しつけるのではなく、相手の言葉を借りながら少しずつ落としどころに寄せていく——このあたり、実際に試すと空気がまったく変わります。 読んでいて特に刺さったのは、「結論は相手に出してもらう」という姿勢でした。こちらが正しいと思っていても、一方的に畳みかけた瞬間に交渉は止まる。逆に、相手が“自分の意思で決めた”と感じられると、結果に責任を持ち、関係も続いていく。会社でも家庭でも、こういう場面って多いですよね。 「対立の場に疲れている人」ほど、静かに効く一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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