
段取り力――「うまくいく人」はここがちがう (ちくま文庫)
齋藤孝
この本について
仕事でも家のことでも、気づけば「時間は使っているのに進んでいる感じがしない」という日が続くことがあります。自分の能力が足りないのかと思いがちですが、振り返ると、やる順番とかエネルギーの配分のほうが乱れていただけだったりします。僕自身、疲れているのに重い作業を後回しにして、結局ぐだぐだ…というのを何度も繰り返してきました。 齋藤孝さんの『段取り力』は、そのモヤモヤに具体的な手当てをしてくれる本でした。たとえば「書く作業はゴールデンタイムに置く」「最初に全体の見通しを立てておく」「エネルギー値の高いものを一番大事なところに投下する」といった匙加減が、すごく地に足がついている。手帳を何度も見返しながら一週間を色分けするという話も、凝ったテクニックというより“段取りのシミュレーション”として妙に納得感があります。 読み進めるうちに、段取りって才能よりも「自分の得意な型に気づくこと」「経験を積んでチェック項目を増やすこと」の積み重ねなんだなと腑に落ちてきます。1回できたら、あとはそれを繰り返すだけでいいという視点は、焦りがちな人ほど救われると思います。 段取りの悪さで毎日ちょっとずつ消耗している人、自分のペース配分に迷いがある人には、静かに効いてくる本です。
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