
大人のいない国
内田 樹
文藝春秋 / 2013-08-10
この本について
最近、「大人ってどうやってなるんだろう」とか、「価値観が揃いすぎていて息苦しい」とか、はっきり言葉にできない違和感を抱えている人、多い気がします。周りに“成熟した大人”の具体的なモデルがいないまま、自分だけ取り残されているような感覚があるというか。 『大人のいない国』は、そのモヤモヤを「社会側の構造」から説明してくれる本でした。たとえば、消費でしか自己表現できなくなっていることや、家庭や学校で異質な価値観が排除されてしまうこと。それが結果として、僕たち自身の内側から多様性を奪い、子どものままの思考に留めてしまう……という視点は、読んでいてちょっとドキッとしました。成熟とは正しさを身につけることじゃなく、多様な自分を抱えたまま折り合いをつけていく力なんだと気づかされます。 この本のいいところは、「もっと頑張れ」と言ってくるわけじゃないところです。むしろ、今苦しさを感じている理由を丁寧に言語化してくれて、その上で自分の中に“別の立ち位置”を増やすヒントをくれる。意見が食い違う場面で「すぐ結論を出さなくていい」と思えるようになったのは、この本のおかげでした。 自分の未熟さに落ち込むことが多い人や、「世界の見え方を少し変えてみたい」と思っている人には特に刺さると思います。
読書インサイト
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多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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